2007年3月
小さな背中に大きなピッカピカのランドセルを背負って、新小学1年生が元気に通学するシーズンを迎えました。21世紀を担う子どもたちは、将来どのような職業を希望し、親たちは子どもにどんな職業に就いてもらいたいと夢見ているのでしょうか。
ランドセル素材として人工皮革<クラリーノ>を製造している化学品メーカーの(株)クラレ(本社:東京都)では、新入学に備え<クラリーノ>ランドセルを購入した方から、子どもの「将来、就きたい職業」と親の「将来、子どもに就いて欲しい職業」(1人につき一つずつの職業名を記入)をお聞きするハガキ・アンケートを毎年実施しています。2007年3月6日までに届いたハガキの中から親子とも具体的に職業名を記入している子ども=男女各 2,000人、親=回答した子どもの親 4,000人、合計 8,000人を集計し、その結果をまとめました。
男の子が希望する職業のトップは「スポーツ選手」がダントツで、その比率は親も含め3年連続して増加しており、3人に1人がスポーツ選手を目指す勢いを見せています。「サッカー選手」に押され気味だった「野球選手」は“日本野球”の活躍、メジャーリーグとの高額契約などが影響してか、回復基調にあります。
「スポーツ選手」への関心は女の子にも浸透しつつあり、男の子の場合と同じように比率は親も含め3年連続で増加しています。とくに昨年のトリノ五輪における荒川静香選手の金メダル獲得の影響は大きく、スポーツ選手の中でスケート・フィギュアを目指す女の子は昨年4割、今年も36.4%と高い人気です。
一方、親が男の子に就いて欲しいと挙げたトップは'92年の調査開始以来「公務員」ですが、自治体の財政難、不祥事続発が影響してか、ここ3年は漸減気味です。4位に「会社員」、5位に「エンジニア」がランクされ、確かな組織に職を得て欲しいという親心が現れているようです。
女の子は、第一位の(1)パン・ケーキ・お菓子屋、二位の(2)花屋さんという順位もずっと不動です。今年は(3)教員と(4)看護師の順位が入れ代わり、(5)芸能人・タレント・歌手・モデルの比率が上がっています。親が女の子に希望するトップ5は(1)看護師、(2)教員、(3)保育士、(4)公務員、(5)医師で、教員と保育士に順位の入れ替わりはあるものの、親が女の子に希望する職業として定着しています。