将来就きたい職業

2008年版 新小学1年生の「将来、就きたい職業」、親の「就かせたい職業」 男の子編

2008年3月

親子とも人気の「スポーツ選手」、「公務員」人気は微増

男の子(%、()内順位、N=2000)
順位 就きたい職業 今年 07年 06年
1 スポーツ選手 30.2 32.8(1) 31.8(1)
2 消防士 6.8 4.9(4) 4.2(5)
3 運転手・士 6.7 5.9(3) 6.3(2)
4 警察官 5.8 6.0(2) 6.1(3)
5 職人 5 4.6(5) 4.4(4)
6 パン・ケーキ・お菓子屋 4.6 2.7(9) 3.8(6)
7 パイロット 4 3.4(7) 3.2(10)
8 TV・アニメのキャラクター 3.3 4.5(6) 3.6(8)
9 医師 3.1 3.1(8) 3.5(9)
10 学者・大学教授 2.9 2.6(10) 3.7(7)

()内は順位
※ 比率が同じで順位が違うのは実数で比較(以下、同)

男の子の親(%、()内順位、N=2000)
順位 就かせたい職業 今年 07年 06年
1 公務員 19.9 18.3(1) 20.7(1)
2 スポーツ選手 16.7 16.8(2) 16.7(2)
3 医師 9.8 10.7(3) 8.2(3)
4 会社員 8.5 7.5(4) 6.4(4)
5 消防士 4.5 3.5(7) 2.9(8)
6 パイロット 4.2 3.6(6) 3.7(6)
7 職人 3.7 3.5(7) 3.5(7)
8 教員 3.1 2.5(9) 2.9(8)
9 エンジニア 2.7 4.5(5) 4.1(5)
10 建築家・設計士 2.3 2.4(10) 2.1(13)

()内は順位

男の子の(1)スポーツ選手(30.2%)になりたいという夢は、2位以下を大きく離して非常に高くなっています。北京五輪開幕を直前に控え、国内の各代表選考会も盛り上がる中、昨年に引き続きメジャーリーグでは日本人選手が活躍し、所属チームを全米制覇に導いたり、国内のプロ野球では一昨年の甲子園で“ハンカチ王子”と決勝戦を投げ合ったゴールデンルーキー“マー君”が誕生するなど、スポーツ選手の活躍や話題の多さが子どもたちの関心を惹いているようです。
親の方も6人に1人(16.7%)が子どもにスポーツ選手を望んでおり、将来とも“スポーツ大国日本”は確かなものと期待されます。
男の子の第2位は昨年4位からランクアップした(2)消防士(6.8%)です。昨年2位だった(4)警察官(5.8%)とともに市民生活を守る、男の子の関心の高い職業です。新型新幹線の運転や重機の操作を夢見る男の子も依然として多く(3)運転手・運転士(6.7%)は3位です。また、手に職をつける(5)職人(5.0%)に対する男の子の人気も常に上位にあって“ものづくり”への憧れは堅実です。
親が男の子に望む職業の上位は、(1)公務員(19.9%)、(2)スポーツ選手(16.7%)、(3)医師(9.8%)、(4)会社員(8.5%)で5年間不動です。公務員の比率は3年連続減少していましたが、今年はやや増加。しかし3年前と比べると3.6ポイント減っています。自治体破綻や不祥事の多発に対する不信感が未だに影響しているのでしょうか。5位は昨年7位だった(5)消防士(4.5%)で、親子とも市民生活を守る仕事への関心が高まっているようです。

男の子は「パン・ケーキ・お菓子屋」、理工系職業は職種により明暗

トップ10のうち親子ともに挙げている職業は、スポーツ選手(子1位、親2位)、職人(子5位、親7位)、消防士(子2位、親5位)、医師(子9位、親3位)、パイロット(子7位、親6位)の5職業で、親も子どもの頃一度は憧れたような“カッコイイ”職業が共通してランクされています。
男の子では「パン・ケーキ・お菓子屋」(4.6%)が一昨年の6位に返り咲き、逆に「TV・アニメのキャラクター」(3.3%)は、昨年の6位から今年は8位へとランクダウンしています。
“理科離れ”が懸念される中、(10)学者・大学教授・科学者(2.9%)は男の子で昨年同様10位(親=12位〈昨年同位〉)という結果でした。一方で(20)エンジニア(0.9%)は0.3ポイント減り昨年の18位から20位へと下降しています。

男の子は「サッカー」と「野球」に集中

約3人に1人(30.2%、603人)の男の子が目指すスポーツ選手の種目は何なのでしょうか。
約半数が「サッカー選手」(48.4%)で、3年振りに5割を切ったものの、サッカー選手は調査開始以来10年間、野球に追い抜かれることなくずっとトップの座にあります。
子どもに希望の職業を聞き始めて丁度10年になりますが、昨年、一昨年と続けて「野球選手」が全体比率の1割を確保。今年(9.7%)は僅かに届きませんでしたが、引き続き高い支持を集めています。男の子のスポーツ選手はこの2種目に集中しているのは変わりません。

「サッカー選手」と「野球選手」の全体比率 「サッカー選手」と「野球選手」の全体比率

親が望むスポーツ選手は野球(31.7%)がサッカー(24.0%)を上回っていますが、親の間でもサッカーに対する認識が年々変化してきており、野球との差はさらに縮まりつつあります(一昨年の差9.3ポイント、昨年9.2ポイント、今年6.8ポイント)。男の子のなりたいスポーツ選手は以下、(3)レーサー・ライダー(3.8%)、(4)ゴルフ(2.0%)、(5)テニス(1.4%)・水泳(同)と続きます。
一方、女の子では、スポーツ選手(1.9%)の比率は低く、昨年の7位から11位に下降しています。種目では、4人に1人が(1)スケート・フィギュア(26.3%)を目指しており、浅田真央、安藤美姫、中野友加里選手らの活躍が高い関心を呼んでいるようです。
女の子の親でスポーツ選手を希望した(実数=44)約9人に1人(11.4%)は、上田桃子、宮里藍、横峯さくら選手など若手女子ゴルファーの活躍するゴルフ選手にしたいという夢を挙げています。