Q | コンビニエンスストアなどで見かけるPETボトルを繊維にし、それがユニフォームになるんですよね? |
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A |
はい。<クララペット>を使ったユニフォームは、大手コンビニエンスストアや大手スーパー、官公庁や学校にも採用されています。公的機関では、環境負荷の少ない製品の購入を推進する「グリーン購入」が活発で、自主基準が設けられていることから、再生品が求められる傾向にあります。統計によると、2001年に回収された国内のPETボトルは約160,000tで、それを利用して<クララペット>をはじめとする衣料向け再生ポリエステル繊維が49,000t生産されました。クラレでは、回収PETから<クララペット>を使ったユニフォームまでの流れを「マテリアルリサイクル」として、積極的に推進しています。 |
Q | 私たちがリサイクルに出したPETボトルを再生して、本当に繊維にしているんですね。 |
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A |
はい。リサイクルに出されたPETボトルを回収業者が集め、ラベルやキャップなど不要な物を取り除いて粉砕し、形を整えてチップにします。クラレはこの再生チップを熱で溶かしてポリエステル繊維にしています。その製造工程は、原料が再生チップか新しいチップかの違いだけで、普通のポリエステル繊維と同じなんですよ。 |
Q | ゴミが入ったりすることはないんですか? |
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A |
最終工程の再生チップは、新しいチップと区別がつかないくらいきれいですし、もしゴミが混入しても、クラレの製造工程でも何度も取り除く作業を行うので、製品にゴミが入ることはありません。再生ポリエステルといえども高品質なんです。 |
Q | <クララペット>の特長は? |
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A |
何と言っても再生チップだけを使って製造しているので、できたポリエステル繊維の再生率はほぼ100%なんです。リサイクル基準の1つに「エコマーク」があります。これは、50%以上の再生率をもつ製品に付けられるもので、<クララペット>は再生率がほぼ100%なので、<クララペット>を使った製品は「エコマーク」を取得しやすいんです。例えば、<クララペット>65%と綿35%でユニフォームを作った場合を考えてみましょう。<クララペット>は再生率がほぼ100%なので、綿を用いても製品として再生率65%が保てるのです。このように、<クララペット>を使った製品は、「エコマーク」を取得しながら、さまざまな繊維を織り込んで製品としての性能を高めています。また、クラレでは、<クララペット>を使ったユニフォームをはじめ、これまでゴミとして捨てられてきたユニフォームを集め、焼却して熱エネルギーとして利用する「サーマルリサイクル」を構築し、運用しています。 |
Q | 今後の展望は? |
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A |
さらなる差別化と付加価値をもった<クララペット>の開発に取り組み、クラレが強いユニフォーム・特需用途に向けて、積極的に展開していきたいですね。 |