Q | <エバール>って一体どういう物質なんですか? |
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A |
<エバール>は、1972年にクラレが世界で初めて工業化に成功した独自のポリマーで、正式名称「エチレン-酢酸ビニルランダム共重合体けん化物」というプラスチックの一種です。その構造は、炭化水素(CH2)がつながった鎖に、アルコールでおなじみの水酸基(OH)がたくさんぶら下がったものです。分子構造から見ると、皆さんの大好きなお酒の親戚のような化合物といえますね。その独特の構造から「気体を通しにくい」「透明性が高い」「薬品に触れても変化しにくい」「光沢性に富む」など、ほかのプラスチックにない様々な特長をもち、食品包装を中心に多くの分野で用いられています。 |
Q | では、どうして<エバール>は気体を通しにくいのですか? |
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A |
まず気体がプラスチックを通る仕組みから説明しますね。気体がプラスチックを通過するには、
といったことが必要とされています。 ところが<エバール>は、
などの性質を併せもっているため、気体はなかなか通過することができないわけです。 |
Q | なるほど…!では<エバール>が環境にやさしい、のはどうしてですか? |
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A | 何といっても<エバール>は塩素をまったく含まないため、燃焼時にダイオキシンなどの有害・有毒物が出ず、「炭酸ガス」と「水」に戻る、ということが挙げられます。その他、
など環境保護に対応できる多くの性質をもっているんですよ。 |