ポバールフィルム(PVAフィルム)はクラレが世界に誇る「クラレポバール」を原料とし、樹脂からフィルムまで一貫生産しているプラスチックフィルムです。
ポバールフィルムは1962年クラレ西条工場(愛媛県)において企業化されました。以後、設備増強・用途開発を進め、FRP等の熱硬化樹脂成形時の離型材、農業用被覆資材等、様々な分野のニーズに応えてきました。
また、原料のポバールが持つ特異な性質を利用した水溶性フィルムは、他素材では不可能と思われる新しい用途への応用に期待が寄せられています。
ポバールフィルム(PVAフィルム)とは?
主原料
主原料 ポバール樹脂の特徴
化学名 | ポリビニルアルコール |
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発祥 | 1958年クラレが合成繊維ビニロンの原料樹脂として工業化した合成樹脂 |
特徴 | 合成高分子でありながら、水溶性を持つ。 水酸基と酢酸基をコントロールすることで、難溶性から易溶性へのコントロールが可能。 造膜性、接着性、乳化性、耐油性、耐薬品性。 |
主用途 | 合成繊維ビニロンやポバールフィルムの原料、繊維加工剤、紙加工剤、接着剤、塩化ビニル樹脂の重合安定剤など幅広い用途で使用される。 |
ポバールフィルムの特徴
ポバールフィルムは、大きく分けて2種類あります。
難溶性ポバールフィルム(光学用途、離型用途、繊維包装用途など)
- 完全ケン化ポバール(ケン化度99%~)をベースにしています。
- 熱処理をして、耐水性を付与しています。
水溶性ポバールフィルム(水溶性パッケージ用途、水圧転写用途など)
- 部分ケン化ポバール(ケン化度87%~89%)をベースにしています。
- 一部銘柄は、変性ポバールをベースにして、溶解性や耐薬品性を向上しています。
各分野のご紹介
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LCDパネルの必須部材である、偏光板の基礎材料として使用されます。
農業資材から生活資材まで、その特性を生かし幅広い用途で展開されています。
様々な繊維製品の包装用フィルムとして実績があります。