kuraray : 埋設枠を利用した構造物の補修

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埋設型枠を利用した構造物の補修

●薄型高靱性セメントボードと無収縮グラウト材を使用した耐久性の高い構造物補修工法をご紹介します。

NETIS登録済　HRK-030002-A 土木学会2014年度「技術開発賞」受賞^*

*(公財)鉄道総合技術研究所・(株)大林組・(株)クラレ

スムースボード工法®の概要

<スムースボード工法®>は薄くて軽く高靱性で高耐久なセメントボード【<パワロン>ボード】の裏面に、吸水調整材【キープジョン】を塗布し埋設型枠として設置、その背面に専用無収縮グラウト材【グラウトミックス】を充填する、構造物の補修工法です。

◆ インフラの耐久向上
構造性能の回復・向上・構造物の美装化

◆ トータルコストの縮減
恒久的(ライフサイクルコストの低減)・経済的(工期短縮)

◆ 利用者への影響の低減
施設を併用しながらの施工も可能

スムースボード工法®の特長・効果

1. <パワロン>ボード
<パワロン>ボードは、ビニロン繊維(PVA)で補強した
薄型高靭性セメントボードです。
抄造方式による工場生産品のため、安定した品質で
大量に経済的に生産できます。

◆高い耐久性(表面保護性能)
・<パワロン>ボードの緻密性と断熱性により充填材の
封緘養生効果を発揮し、構造物の中性化・塩分浸透・凍結
融解などを抑制、長寿命化が図れます。
・<パワロン>ボード裏面にはメッシュ状の凹凸が
施されており、吸水調整材を塗布することで、
背面の無収縮グラウト材と高い付着力を長期にわたり確保します。

<パワロン>ボード裏面

吸水調整材

◆高い曲げ強度と曲げ変形

JISに準拠した曲げ試験の例

JIS A 1408「建設用ボード類の曲げ及び衝撃試験方法」
3号試験片(400×500mm)・スパン400mm
測定方向:繊維配向方向

◆高い施工性
・<パワロン>ボードの厚みは8.5mmで、
1枚当りの重量は24kgです。
重機を使用せず、人力で現場施工が可能です。
・<パワロン>ボードは切断・削孔等、
現場で簡単に加工できます。

2. グラウトミックス(無収縮グラウト材)
◆無収縮性
・特殊膨張剤を配合した無収縮グラウト材で、接着性にも
優れています。
◆高流動性
・細かい骨材を主配合し、優れた流動性と狭隘な空隙にも
充填できます。

JHS-321規格適合品

テーブルフロー試験

5mm空除への充填

◆生グラウト供給システム
・材料搬入・練混ぜ・圧送作業をシステム化した
ことにより、作業員の労働負荷軽減とトータル作業
コストの削減が可能です。
・最大3m³/時間の供給が可能です。
・水平100m/鉛直30mの長距離圧送が可能です。
・水計量・粉体計量・攪拌・排出までを自動計量し、
安定した高品質な無収縮グラウト材が供給できます。

-周辺(オプション)技術-

①生分解性プラスティック(モニタリングキャップ)

・透明なキャップを通し、グラウト材の充填状況を目視できます。
・キャップは数年で分解し、部材の変状を長期に亘り、
直接モニタリングできます。

②犠牲陽極材(パッチガード)

・躯体への埋め込み式の犠牲陽極材で、塩害に直接晒される
部分の塩害対策で威力を発揮します。

スムースボード工法の主な施工例

建築限界に対応ー