素材案内(パワロン)


パワロンの特徴

● 高強度、高弾性率

マトリックスに生じたクラックを架橋するために高い強度が求められます。
PVA繊維は他の有機繊維と比較して高い強度、弾性率を有することから、高靭性型セメント系複合材料用途に適しています。

● マトリックスとの良好な親和性

高強度であるだけでなく、マトリックスとの付着が良好であることにより、応力を効果的に伝達し分散させることができます。

● 耐アルカリ性

他の有機繊維と比較して耐アルカリ性に優れることからも、PVA繊維は高靭性型セメント系複合材料用途に適しています。


高靭性

高靭性


引張・曲げによるマイクロラックの分散

引張・曲げによるマイクロラックの分散


釘打ちノコ切り等、二次加工が可能

釘打ちノコ切り等、二次加工が可能


パワロンボード

<パワロン>ボード(高靭性セメントボード)

パワロンの物性表の表示


パワロンの用途

高靭性型セメント系複合材料「ECC」
(ECC:Engineered Cementitious Composites)

● 高靭性…大きな引張、曲げ変形能力を発揮

3%を超える降伏歪みを示し、アルミニウム並みの破壊靭性を示します。

● 多くの微細なクラックを発生

水などの滲入または漏洩を防止し、防錆、耐凍害等の効果が期待できます。クラックが微細であるために修繕が容易です。

● 補強繊維の添加率が低い…2vol%以下

従来のSIFCON等の高靭性材料と比べて施工性、コスト面で優れます。


パワロンボードの特徴

<パワロン>ボードは、<パワロン>をセメントマトリックス中に2次元的にランダム配向させた新規セメント系コンポジットです。 曲げ強度30MPa前後の高い強度に加えて、きわめて大きな靭性を示し、建築、土木分野に種々の応用の可能性を持つ新素材です。

パワロンボードと各種素材との性能比較

パワロンボードと各種素材との性能比較

曲げ試験条件:3等分点曲げ試験 スパン180mm  湿潤試料
引張試験条件:1軸引張 把特長200mm 湿潤試料
* クラレ測定

パワロンボードの用途

土木関連
構造物補修「スムースボード工法®
道路/橋梁オーバーレイ
橋脚保護材
鉄道枕木、路床
地下埋没パイプ

建築関連
耐震構造部材
補強材料…梁、柱、壁等
構造部材の接合部品
金属/セメント材料の接合部材
補修材(吹き付け等)

その他
放射性廃棄物等の埋設容器

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