当社はLCD(液晶ディスプレイ)に必須の部材である偏光フィルムのベースとなるポバールフィルムを、世界のユーザーにほぼ独占的に供給しております。
大型液晶テレビの急拡大などにより、LCD市場は飛躍的に伸長しています。当社は本年2月に既存設備能力を約50%増強することを決定、新系列の増設工事を進行していますが、当初の予想を超える需要急増に対応するため、次期増設計画を繰上げ、今般着手することといたしました。
これにより偏光フィルム向けポバールフィルムの生産能力は、2005年7月までに、現在のおよそ2倍に大幅増強され、旺盛な需要に的確に応じうる体制を築きます。
事業所 | 増設能力(年) | 完工時期 | 全設備能力(年) | |
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現状 | クラレ西条 | 3,100万m² | ||
現在進行中の増設 | クラレ玉島 | 1,500万m² | 2005年3月 | 4,600万m² |
今回決定した増設 | クラレ玉島 | 1,500万m² | 2005年7月 | 6,100万m² |
ポバール(ポリビニルアルコール)フィルムは、透明性、染色性、帯電防止性、延伸性などに優れ、LCDの主要部材である偏光フィルム向けに最適の素材です。当社は酢酸ビニル系の化学品(ポバール樹脂・フィルム、<エバール>(エチレン・ビニルアルコール)樹脂、ビニロン繊維)を総合的に展開するリーディングカンパニーであり、偏光フィルム向けポバールフィルムにおいても一貫生産による安定した品質と供給体制により、需要家から高い評価を頂いています。
LCD市場は、ノートパソコンや液晶モニタの需要拡大に加え、液晶テレビの急激な立ち上がりにより、2007年には8兆円を超える見込みです。今後も液晶テレビの台数増加や画面の大型化、モニタ用の継続的拡大などにより年率30~40%近い伸びが続くと見られています。こうした市場動向を背景として、当社では光学用ポバールフィルムの需要量も今後年率30%で拡大していくと予想しております。
今回増設する新系列は、現在工事進行中の系列と同様、LCDの大型化に対応する広幅品の生産が可能な設備です。さらに大型化に伴う高度な品質要求にも対応します。こうした広幅化・高品質化はLCDの収率向上に寄与し、いっそうの市場拡大につながるものと期待しています。
当社は、今後も液晶用偏光フィルム向けポバールフィルムのトップ企業として、新技術の開発や品質向上を積極的に進め、LCDの市場拡大に貢献したいと考えております。
場所 | クラレ玉島株式会社(岡山県倉敷市) |
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設備能力 | 年産1,500万m²(完工時の全設備能力 年産 6,100万m²) |
完工時期 | 2005年7月予定 |
設備投資額 | 約25億円 |
所在地 | 岡山県倉敷市玉島乙島7471番地 |
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社長 | 橋本 克矢 |
資本金 | 1,000万円 |
従業員数 | 125人 |
敷地面積 | 414千m² (事業所面積 365千m²・福利関係面積 49千m²) |
生産品目 | ポリエステル短繊維 年産12,000トン ポバールフィルム 年産 1,500万m²=工事中 |
以上