当社は、1995年より<モールドインファスナー>の名称で自動車シート固定用面ファスナーを生産・販売してきました。製品群はベーシックな直線を表現する「はめ込みレールタイプ」をベースに、曲線の形状を自在に作れる「マグネット打ち抜きタイプ」などがあります。更にこのたび、はめ込みレール巾を従来の13mmから8mmと細巾化し、深い溝や曲線的で複雑な形状を、より一層表現し得る細巾レールタイプを開発しました。3月15日から発売開始します。この製品の開発により、複雑化するシートデザインへの対応やウレタンクッション材に一体成形するときの作業性向上等さまざまなニーズに合わせた製品群を充実しました。
現在の自動車シートの固定方法はホグリング工法と呼ばれ、ウレタンクッション材と表皮材の双方に埋め込まれた金属ワイヤーを金属リングで固定する方法が中心です。この工法はホグリングガン(金属リングを固定する際に使用する器具)を使用するため作業者への負担が大きく、欧米では作業者の労働負荷による労災問題等が多く発生し、<モールドインファスナー>工法への置き換えが飛躍的に拡大しています。またホグリング工法では、自動車リサイクル法の定めるシュレッダーダストの回収が義務付けられ、ウレタンクッション材と表皮材の分別・廃棄が難しいといった問題があります。
当社の<モールドインファスナー>工法は、シート固定作業を軽減すると同時に、ウレタンクッション材と表皮材の分別も容易な工法です。従来の金属ワイヤーを使用する「ホグリング工法」に比べ60%の軽量化が図れ、車体の省金属化を実現するとともに、作業の自動化・生産効率の向上にも繋がる工法です。
今回開発した製品は、より高度で複雑なデザイン化が進む自動車シートへの対応ができるとともに、2005年1月1日から施行された「自動車リサイクル法」におけるシートの簡易分別化を可能にします。また、軽量化・省金属化及びシート固定作業の大幅な効率化も実現できます。
米国では現在、70%がモールドイン方式で製造されていますが、欧州では30%、日本ではまだ20%に過ぎません。当社はこれらの製品群を活用した新時代の自動車シート・アセンブリーシステムの普及に尽力していきます。
自動車シート用面ファスナー<モールドインファスナー>の細巾タイプ
本社 | 大阪市北区梅田1-12-39(新阪急ビル9F) TEL:06-6348-2555 |
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社長 | 高岡 光彦 |
資本金 | 1億円 |
従業員数 | 120名 |
業務内容 | 織製面ファスナー<マジックテープ>、成形面ファスナー<マジロック>、その他面ファスナー関連商品の製造・開発・販売。 |