当社はこのたび、LCD(液晶ディスプレイ)に必須の部材である偏光フィルムのベースとなる光学用ポバールフィルムの生産設備を増設することを決定しました。(年産+3,000万m² 完成予定2007年6月:増強後の合計生産能力 年産9,100万m²)
大型液晶テレビや液晶モニターなどの急拡大により、LCD市場は飛躍的に伸長しています。当社は、2005年に光学用ポバールフィルムの生産能力を従来の約2倍に増強しましたが、当初の予想を超える需要急増に対応するため、追加投資による生産能力増強が不可欠と判断しました。
これにより、液晶用偏光フィルム向け光学用ポバールフィルムの生産能力は、2007年6月までに、現在の約1.5倍に増強され、旺盛な需要に的確に対応できる体制を築きます。
現状 | 増強計画 | 完工時期 | 増強後 | |
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クラレ西条 | 3,100 | 3,100 | ||
クラレ玉島 | 3,000 | +3,000 | 2007年6月 | 6,000 |
合計 | 6,100 | +3,000 | 9,100 |
今回増設する新系列は、2005年にクラレ玉島に設置した設備(3,000万㎡)と同様、LCDの大型化に対応する広幅品の生産が可能です。さらに、昨年開発した光学性能を大幅に改善した新規光学用ポバールフィルム「VF-PE」など、高度な品質要求にも対応できる設備です。
分子軸方向の光を吸収し直角方向だけの光を透過する偏光フィルムは、光のシャッター機能を有しており、LCDに不可欠な重要部材です。その偏光フィルムは光学用ポバールフィルムが主素材であり、光学用ポバールフィルムをヨウ素や染料で染色し、延伸配向することにより製造されています。
当社は、今後も液晶用偏光フィルム向け光学用ポバールフィルムのトップ企業として、新技術の開発や品質向上を積極的に進め、LCDの市場拡大に貢献したいと考えております。
場所 | クラレ玉島株式会社 岡山県倉敷市玉島乙島7471番地 (社長:西口 克彦、資本金1,000万円 クラレ100%) |
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設備能力 | 年産3,000万m² |
完工時期 | 2007年6月予定 |
設備投資額 | 約60億円 |