石油化学製品の製造・販売を手掛ける中国精油(株)(本社:岡山市)は、建築廃材や木くずなどを原料とするバイオエタノールを3%混ぜたガソリン「E3」の製造・供給を10月6日から開始しました。
中国精油は、環境省から本事業を受託・実施する大阪府より製造事業を受託し、岡山臨港の「E3」製造設備を利用して「E3」の製造・供給を行います。このため、岡山臨港では既設の油槽所の設備を「E3」製造用に改造しました。
この事業は、エコ燃料の普及を加速する目的で環境省が主導し、5年の間に大阪府などの大都市圏において実用化段階に近い規模でバイオエタノール混合ガソリンの流通体制を構築し、その流通を通して自立的な エコ燃料生産・利用システムの確立を目指すものです。事業には、実施者である大阪府、バイオエタノールを製造・供給するバイオエタノール・ジャパン・関西(大阪府堺市)、「E3」を製造する中国精油などが参加しています。
バイオエタノールは、トウモロコシ・サトウキビ・廃材などを原料とし、ガソリンの代替燃料として世界的に注目されています。大気中の二酸化炭素(CO2)を吸収した植物が原料のため、大気中のCO総量を増やさないという特徴があります。2005年の世界のバイオエタノール総生産量は3,650万KLであり、そのうち日本の生産量はわずか約30KLです。
現在国内ではバイオエタノールのガソリンとの混合率は3%まで許容されています。地球温暖化対策の一つとして開発された「E3」は、原油の使用量を減少させることに寄与し、エネルギー資源の確保にも繋がります。また、「E3」は直接混合方式で製造されるため、バイオエタノールの利用量を増やし易く、既に海外では米国やブラジルを中心に普及しています。
今後とも中国精油(株)と(株)岡山臨港は、CO2削減を目指した地球にやさしい環境型エネルギー社会の構築に積極的に貢献していく所存です。
エコ燃料の普及を加速させるため、大都市圏において実用化段階に近い規模でバイオエタノール混合ガソリンの流通体制を構築し、その流通を通じて自立的なエコ燃料生産・利用システムの確立を目指す。
バイオエタノール3%混合ガソリン「E3」を製造し、関西圏・関東圏にて自動車用燃料として販売する。原料調達から販売までの各製造・流通段階においてその品質を確保するため、必要な管理手法や「E3」の社会的受容性等の検証を行うとともに、これに必要な設備の整備等を行う。
事業費 | 7億円(平成19年度) |
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期間 | 平成19年度~23年度の5年間 |
内容 |
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実施体制 | 大阪府が主体となって民間事業者と連携し、事業の進捗を管理し検証する。 |
(1)事業者 | バイオエタノール・ジャパン・関西 (大成建設、大栄環境、丸紅、サッポロビール、東京ボード工業5社の共同出資) |
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(2)原料 | 木質系バイオマス(建築廃木材、木くず、剪定枝等) |
社長 | 黒田 益次 |
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本社 | 岡山市海岸通2丁目1-16 |
資本金 | 98百万円(平成19年3月末)(クラレ42. 35%、連結子会社) |
事業内容 | 倉庫事業・物流加工事業・不動産事業 |
社長 | 阿部 次郎 |
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本社 | 岡山市中山下2丁目1-77 |
資本金 | 83百万円(平成19年3月末) |
事業内容 | 石油製品・石油化学製品の製造・販売、及び環境保全事業等石油に関する業務全般 |