当社はこのたび、ポリビニルアルコール繊維・ビニロンの需要拡大に対応するため、岡山事業所(岡山県岡山市)に年産5,000トンのビニロン生産設備を増設することを決定しました。稼動は2008年12月予定で、増設後の年産能力は現状の35,000トンから40,000トンになります。
ビニロンはポリビニルアルコール(ポバール)を原料とする日本における合成繊維の第1号で、当社は1950年に生産を開始しました。用途的には、学生服などの衣料、魚網・ロープ・寒冷紗などの農水産資材からスタートし、高強度・高弾性・低伸度・耐アルカリ性などの素材特長を生かして、現在はFRC(セメント補強繊維)、紙、不織布、ゴム資材などへ用途を拡大させてきました。
近年は、世界的なアスベスト規制の大きな動きの中で、住宅屋根材・建材用などのFRC用途が着実に拡大しています。これまでの西欧・日本などの既存市場に加え、東欧・アジア・中南米などの新興国への市場拡大が見込まれています。
ビニロン事業は当社が拡大を目指している酢ビ系事業の一つでもあり、このビニロン生産設備の増設を図ることにより、世界No.1サプライヤーとしてユーザーのニーズに応えていきます。また、この増設を機に高強度タイプの差別品比率を高めるとともに、次のステージを見据えた生産技術のレベルアップにも挑戦していきます。
岡山事業所 岡山市海岸通1-2-1(事業所長 大﨑 隆義)
現状 | 年産 35,000トン |
---|---|
今回決定分 | 年産 5,000トン |
合計 | 年産 40,000トン |
約20億円
2008年12月