当社は、総額約20億円を投じ、ポリビニルアルコール繊維・ビニロンの現行生産設備の能力増強工事(5,000トン/年)を、岡山事業所(岡山県岡山市)で実施していましたが、昨日12月4日に竣工式を行い、稼動を開始しました。この増設によりビニロンの年産能力は35,000トンから40,000トンになりました。
ビニロンはポリビニルアルコール(ポバール)を原料とする日本における合成繊維の第1号で、当社は1950年に岡山工場(現岡山事業所)にて生産を開始しました。用途的には、学生服などの衣料、魚網・ロープ・寒冷紗などの農水産資材からスタートし、高強度・高弾性・低伸度・耐アルカリ性などの素材特長を生かして、現在はFRC(セメント補強繊維)、紙、不織布、ゴム資材などへと用途を拡大させています。
さらに、近年は世界的なアスベスト規制の大きな動きの中で、住宅屋根材・建材用などのFRC用途が着実に拡大しています。これまでの西欧・日本などの既存市場に加え、東欧・アジア・中南米などの新興国への市場拡大が見込まれています。この旺盛な需要に対応するため今回の増設となりました。
ビニロン事業は、現在・将来ともに当社が拡大を目指しているコア事業・酢酸ビニル系事業の一つです。このビニロン生産設備の増設を図ることにより、中国を除きシェア80%を占める世界No.1サプライヤーとしてユーザーのニーズに応えていきます。また、この増設を機に高強度タイプの差別化品比率を高めるとともに、次のステージを見据えた生産技術のレベルアップにも挑戦していきます。
1. 場所 | 岡山事業所 岡山市海岸通1-2-1(事業所長:大﨑 隆義) | ||||||
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2. 着工 | 2008年3月 | ||||||
3. 竣工 | 2008年11月 | ||||||
4. 生産能力 |
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5. 設備投資額 | 約20億円 |
以上