株式会社クラレ(本社:東京都千代田区、社長:伊藤文大)は2013年8月、太陽電池やディスプレイ向けの超防湿フィルム開発のベンチャー企業、Vitriflex Inc.(以下 ヴィトリフレックス社)(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ、社長兼CEO:David R. Parker)への戦略的出資を完了、戦略的パートナーシップを締結しましたのでお知らせいたします。
当社は、長期企業ビジョンで描いた「世界に存在感を示すスペシャリティ化学企業」を実現させるため、コア事業の世界戦略を加速するとともに、「光学・電子」、「エネルギー」、「水・環境」の各領域において、次世代を担う新事業の開発を推進しております。
このような状況下、将来の成長領域での有望な新技術探索機能を強化する目的で2011年よりカリフォルニア州シリコンバレーに拠点を設け、当社とシナジーのある技術を保有するベンチャー企業等と積極的に技術交流を進めてきました。
ヴィトリフレックス社は世界最高レベルのバリア性能(水蒸気透過率WVTR 10-6g/㎡/day)を持つ、透明防湿フィルムの製造技術を保有しています。各種電子デバイスにおいては、デバイス本体を湿気や酸素から守るために、現在はガラスが使用されていますが、ガラスを当該フィルムに置き換えることで、フレキシブル化、軽量化を達成することができるため、次世代電子デバイスにおいて鍵となる技術といえます。
当社は、当該技術のさらなる発展が、「光学・電子」分野を重点強化領域に掲げる当社の方針と合致することから今回の出資を決定しました。本投資資金は、ヴィトリフレックス社の透明防湿フィルムの事業化加速に供されます。
ヴィトリフレックス社は2010年に設立された、カリフォルニア州シリコンバレーに拠点を置く、フレキシブル電子機器向け超防湿フィルムの先端技術開発企業です。同社の超防湿フィルムは、湿気と酸素に対する費用対効果の高い保護技術であり、電子デバイス製品の寿命と信頼性を向上させるとともに、フレキシブル化、薄膜化、軽量化、飛散防止といった付加価値を生み出します。同社製品は、フレキシブル太陽電池モジュール、次世代OLED・液晶ディスプレイ、照明用途などへの事業展開が期待されます。
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