株式会社クラレ(本社:東京都千代田区、社長:伊藤正明)の豪州子会社Plantic Technologies Limited(プランティックテクノロジーズ)は、食品ロス低減や廃棄物削減に貢献する、バイオマス由来の生分解性ガスバリア材〈PLANTIC™(プランティック)〉で、世界包装機構(WPO:World Packaging Organisation)が主催する「ワールドスターアワード2020(World Star Packaging Awards 2020)」の「プレジデントアワード(President’s Award)」部門の銅賞を受賞しました。
ワールドスターアワードは毎年開催される、世界最大級の国際包装コンテストで、各国で選出された製品・技術の中から、特に優れたものが表彰されます。2020年は36ヵ国から321点がノミネートされ、「ワールドスター賞」214点が選出されました。さらにその中から「スペシャルアワード」4部門の金・銀・銅賞、計13点が決定されました。今回、<PLANTIC™RV>がWPO会長賞にあたる「プレジデントアワード(President’s Award)」部門の銅賞に選ばれました。また、<PLANTIC™HP> を使用した「COFFILM」(韓国ソフトパック社)が ワールドスター賞・包装資材部門に選ばれました。
〈PLANTIC™RV〉は、精肉・加工肉等のスキンパック底材に使用されるガスバリア材です。賞味期限延長による食品ロス低減、厚み減による廃棄物削減に寄与します。溶解性と生分解性により、通常では分離の難しいポリエチレンテレフタレート(PET)層の回収ができ、豪州においては、リサイクルPETとの組み合わせで、リサイクル容器として認証を取得しています。
コーヒー豆用パウチ包装材「COFFILM」は、中間層に従来のアルミ箔を使用せず、<PLANTIC™HP>を含む生分解性素材だけで構成しています。コーヒー豆の品質やフレーバーを保持し、廃棄処分時には環境に負荷がかからない地球に優しい包装材です。
2002年にオーストラリアの産学連携研究から生まれたバイオマス由来のガスバリア材です。主に豪州・欧米の大手流通・スーパー、食品メーカーで環境対応型包装材料として採用されています。
クラレは、2015年にPlantic Technologies Limitedを買収以降、当社が持つガスバリア材のノウハウを活かし、品質・加工技術の向上、および用途開発と販路の拡大を進めてきました。現在、既存の豪州のフィルム工場に加え、米国で<PLANTIC™>樹脂工場の稼働を予定しており、今後、食肉包材用途を中心に、市場のニーズに合わせた製品ラインナップを揃え、新規用途・製品の開発を加速していきます。
社名 | Plantic Technologies Limited(プランティック テクノロジーズ) |
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本社所在地 | オーストラリア ビクトリア州 |
代表者 | Brendan Morris(CEO) |
設立 | 2001年7月(2015年4月買収) |
資本金 | 131百万豪ドル(クラレ100%) |
主な事業内容 | バイオマス由来のガスバリア材<PLANTIC>フィルムの製造・販売 |