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クラレトレーディング株式会社(クラレグループ)

  クラレトレーディング株式会社(本社:大阪市北区、社長:山田 武司)は、速乾性とドライ感に優れた繊維〈エプシロン®〉の開発において、第55回「繊研合繊賞」の「テクニカル部門賞」を受賞しました。繊研新聞社主催の「繊研合繊賞」は、化合繊業界の発展を期待し優れた素材、技術開発、マーケティング活動などに贈られるもので、今回で55回目となります。3月6日にロイヤルパークホテル(東京都中央区)で贈呈式が行われました。

「テクニカル部門賞」受賞
クラレトレーディング:速乾性とドライ感に優れた繊維〈エプシロン〉の開発

  〈エプシロン〉は、繊維自体の疎水性が高いため吸水速乾性に優れ、撥水剤なしでも撥水性を発揮し、PFAS(有機フッ素化合物)フリーの課題に対応する点などが高く評価されました。
  従来、速乾性を有する繊維はポリエステルが主流であり、より高い機能が求められる用途では撥水加工を施すことが一般的でした。しかし、撥水加工には洗濯による機能低下や、加工剤による環境への悪影響といった課題がありました。
  クラレトレーディングは、出光興産株式会社が独自開発したスチレン系樹脂・ザレック™(シンジオタクチックポリスチレン(SPS))と、クラレグループが持つ溶融紡糸製造技術を組み合わせることにより、〈エプシロン〉を開発。SPSは、分子構造から疎水性を有します。この特長から、撥水加工を施すことなく、衣料やスポーツ用品などに求められる優れた速乾性やドライ感による着用時の快適性向上に貢献するユニークな繊維となりました。

【ご参考】ニュースリリース:シンジオタクチックポリスチレン(SPS)繊維〈エプシロン®〉を開発