クラレグループでは海外関係会社も含め、幸いにも水資源が乏しく事業活動が水源に大きな影響を及ぼすような地域で生産活動は行っていませんが、水資源は世界的に需給が逼迫しており、今後も引き続き大切な資源であると認識し事業活動を進めています。
国内グループの取水量(海水を除く)は71.8百万m3でした。一部事業所では、温排水の熱回収や冷却水のボイラー用水への再利用等の“水のリユース”を継続して行っています。
国内グループでは、各事業所が水資源に恵まれた立地条件にはあるものの、地球温暖化に伴う気候変動の影響による渇水リスクなど長期的な水供給の見通しを考慮しながら事業活動を進めていく必要があると考えています。特に、倉敷事業所では高梁川流域の洪水対策工事の影響で、河川水の取水ができなくなるため、倉敷市が供給する工業用水に切り替える準備を開始しました。最大供給量が従来よりも減少するため、これまで以上に水資源の有効利用に取り組んでいきます。また、今後も引き続き節水に努めながら使用量のトレンドを追跡していきます。
また、海外関係会社では2014年度以降、水使用量が増加しています。これは、ポバール樹脂原料製造の内製化、カルゴンカーボン社などM&Aによる事業編入等によるものです。水(海水除く)原単位指数(2017年度対比のためカルゴンカーボン社を除く)は24.3%向上と対前年比1%向上目標を達成することができました。これは一部生産拠点で、多くの水を使用する排ガス処理設備を水使用量の少ない方式に更新する対策を実施したことが大きく影響しています。