国内クラレグループは化学物質の排出削減のために2000年台初頭までに大規模な設備投資を行い、1999年に比べて約80%の排出量削減を実現してきました。その中で現在は生産規模が拡大しても事業所外への環境負荷を基準年よりも増加させない、という考え方で、環境中期計画に「日化協PRTR物質※排出量を2016年度実績値未満に管理」するとの目標を定めています。この目標を達成するため、生産設備の増設などの場合も、現状よりも排出量を増加させないための対策も投資案件に含めて検討・実施しています。2019年度の排出量は国内クラレグループ全体で967トンでした(大気886トン、水域81トン)。その結果、2018年度対比では減少していますが、目標としている2016年度実績値(957トン未満)には届いていません。今後も引き続き、事業所外への環境負荷を増加させないように対策を進めていきます。
海外クラレグループについては、各生産拠点が立地する国の環境規制を順守すること、を年度方針としています。ここ数年はM&Aによる事業編入、および、製造拠点の稼働率上昇等により昨年度まで増加傾向にありましたが、2019年度の排出量は449トンとなりました。
※PRTR法対象物質および日化協指定物質