国内クラレグループでは化学物質の排出削減のため2008年頃までに大規模な設備投資を行い、1999年に比べて約80%の排出量削減を実現しました。それ以降は、事業規模が拡大しても事業所外への環境負荷を増加させない、という考え方で、日化協PRTR物質※排出量の上限を定め管理を行っています。この目標を達成するため、設備の新増設に際しては、化学物質の排出量を増加させないための対策を投資案件に含めて検討・実施しています。2020年度の排出量は新型コロナウィルスの影響による減産もあり、国内クラレグループ全体で805トン(大気742トン、水域63トン)となり、目標の957トン未満を達成しました。今後も引き続き、事業所外への排出を増加させないように対策を進めていきます。
海外クラレグループについては、各生産拠点が立地する国・地域の化学物質排出規制の遵守と定量管理を継続することを年度方針としています。2017年度までは事業編入、および、製造拠点の新増設等により排出量は増加傾向にありましたが、排ガス処理装置の増設、運転管理の改善等の対策を実施し、2018年からは減少しています。2020年度の排出量は前年とほぼ同じ449トンとなりました。
※PRTR法対象物質および日化協指定物質